どこかにこんなワタシでも必要とされる人がいるかもしれない。現にお局様は三十一歳になったマリアでも充分写真になりB誌には必要だと励まして下さっている。B誌はこの一年余マリアを欠いて低迷していると。
いつしかワタシの心にはこのB誌のほかに、また平塚元議員のことが戻ったり、もう一つ新たな関心も生まれている。
英文学への志向だ。きっかけは病室に見舞って下さったあの青い目のママだった。ワタシに英文学の素養を注いで下さったママだ。
ママはワタシの紹介であれから大学の英文学の講師として週三回出勤しておられたのだ。
ワタシはママの懐かしいお顔を見ると無性にママの学んだ英国の大学へのあこがれが心に沸いたの。あわせてワーズワースゆかりの湖沼地方へのあこがれも。
ママにお話しするとママはご自身の生家にホームステイすることをすすめて下さったものだ。
このほかに解決しなければならない問題も持ち上がっている。実はポールのお父上の会社からワタシ宛に全く形式的でかまわないから社長に就任願いたいという公式な要請が届いているの。
ワタシ以外に近い血縁の人がいなくなったための苦肉の依頼らしいのだけど、どうすべきなのかいずれ答えを出さねばならない、とても気の重いこと。
そのうち心の整理が完璧についたら、パリやニューヨークにもお墓参りに出かけたい。再出発の生まれ変わったマリアの姿をポールに見せるために…。
〜完〜
昨年の10月半ばから9ヶ月近くお読み頂き誠に有り難う御座いました。シンデレラストーリーのつもりで書き進めてきましたが、途中から主人公に反逆され予期しない結末になりました。実はポールとの結婚など構想の中にはなかったのです。
もっと違った結末もあったかもしれませんが、これも筆者の力不足。禍福はあざなえる縄の如しの呪文に登場人物までが染まっちゃってここまでいってしまいました。
幼い日の執拗ないじめの記憶を払拭できたらと書き始めたこの物語でしたが、皆様にはどう映りましたか。どんな短いコメントでもかまいませんのでお寄せ下さい。お待ちしています。
〜筆者拝〜


